DKAA小林大祐建築設計事務所

ナカニシ新本社R&Dセンター RD1
Nakanishi R&D Center RD1

※前職 北川原温建築都市研究所での担当実績
設計統括責任者として従事

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撮影:千葉 顕弥
 
建築主 株式会社ナカニシ 建築設計 北川原温建築都市研究所
所在地 栃木県鹿沼市 構造設計 TECTONICA INC.
用途 オフィス、研究所   金田充弘(東京藝術大学)
敷地面積 47,554.85㎡ 設備設計 建築エネルギー研究所
建築面積 4,772.02㎡    
延床面積 12,089.43㎡ 施工 前田建設工業
階数 地上4階    
構造 RC造(一部 鉄骨造)    
竣工 2017年3月    


人と人をつなぐ ”創造の場”


ナカニシ社は歯科医療用ハンドピースで世界No.1のシェアを誇る会社です。その研究開発拠点であるRD1では、いくつもの独立した機能をもつ諸室をつなぎながら、効率のよいコミュニケーションを可能にする空間が求められました。

設計を進める中で、ナカニシ社の理念を象徴し、コミュニケーションの核となる4層吹抜けのホール「センターコート」の姿が浮かび上がってきました。同社の主幹技術である「超精密・超高速回転技術」を象徴する螺線スロープが逆円錐形RC壁に沿って広がりながら上昇し、全階をシームレスにつなぐことで社内の多様なコミュニケーションの促進を図っています。 またセンターコートは社内行事だけでなく、文化交流イベントとして地域住民にも広く開かれた場として定期的に活用されています。




自然を映しこみ、呼応するファサード

四季の彩りの豊かな鹿沼の自然環境において、”人間による創造の場”であるRD1が周囲の環境とどのような関係を持ち得るかも重要なテーマでした。実験室などの機能から外部に面する開口部を最小限にせざるを得ない条件のもと、移りゆく自然の変化を映し込み、周囲の環境と呼応するファサード(外壁)の実現を目指しました。光の反射や柔らかな陰影、雨水の流れ方などのスタディを重ね、自由曲面の断面を持ったアルミ押出材による環境制御型外壁「Σ(シグマ)パネル」を開発しました。Σパネルは日射制御や自然換気、また外壁面の設備類を効率よく納める機能を併せ持ち、内部環境の快適化と合理化を図っています。

掲載: 『日本建築学会 作品選集 2019』
『JIA建築年鑑 2018』
『GA JAPAN 151/百の納まり』 2018年3月
『GA JAPAN 150』 2018年1月
『新建築』2018年1月号

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